いま現在、歯科衛生士の専門学校に通っている学生さんで
「私はこの仕事に向ていない、嫌だー!」
「もう学校辞めたーい!」
と考えている学生さんは、一定数いると思います。
私も学生時代に、何度もやめたいと思いました。懐かしいなぁ。
やめたい理由は人それぞれありますよね。
やめたい理由
- そもそも親や先生に勧められて入学したので、興味がない
- 難しすぎて勉強についていけない
- 臨床実習が厳しすぎて辛い
- 実習先の歯科衛生士さんがいじわるで嫌い
あなたの悩みに当てはまるものはありますか?
ここでは現役のDHがあなたの悩みと向き合って、少しでも悩みが軽くなってくれたらいいな~と思い書いています。
では三十路DHが答える、学生さんお悩み相談コーナー、スタ~ト!
サクッと読めるもくじ
歯科衛生士の専門学校をやめたい理由1 歯科に興味がない
むむむ…これは致命的な退学理由のひとつですね。
興味がない勉強ほど苦痛なものはありません。
私が専門学校辞めたいと思ってた理由が実はコレでした。
本当は違う大学を受けておりまして、滑り止め感覚で歯科衛生士の専門学校も受験。
結果は専門学校以外、全て落ちました。とほほ。
マジで滑り止め!専門を受けてなかったら完全に滑り落ちてた~
全く興味がなかったわけではないけど、別に歯科衛生士になることを熱望して入学したわけでもなかったので、周りとの温度差がすごかったです。
毎日毎日「面白くない、ここは私の居場所じゃない」と考えながらダラダラと過ごしていました。
さて話題を戻しましょう。
いま専門学校をやめたいと思っている人。
いきなり「やめる!」を選択する前に、冷静に考えてみてください。
まず第一に「ほかになりたい職業や勉強したいことが明確にあるか?」と聞かれたら答えられますか?
とりあえずないけど、歯科衛生士の勉強はつまんない!っという人もいるでしょう。
歯科衛生士は国家資格です。一度取得してしまえば一生ものです。
そんなの知ってるよ!って思うでしょうがこれが結構重要です。
歯科衛生士のメリットを書き出してみますね。
- 就職に困らない(慢性的な歯科衛生士不足のため)
- パートでも需要がある
- 全国どこでも働ける
- 転職しやすい
- 結婚して子どもを産んでも働ける
- 歯科企業や保健所、専門学校の教員など就職先に選択肢がある
これだけ良い点があります。
もしほかにやりたいことがないのなら、歯科に興味がなくても資格取得を目標に頑張ってみても十分価値があります。
全国どこでも働けて、なおかつ就職に困らない職業は貴重です!
もしOLを目指したいなら歯科メーカーへの就職がありますし、公務員が良いなら保健所の歯科衛生士もオススメです。どちらも狭き門ですが最初から狙っていけば受かる可能性もあります。
これらの条件をすべて捨ててでも、目指したいものが明確にあるならそちらを選んでもいいでしょう!ただし、今までの学費をすべて捨てることになります。
いまあなたは何年生ですか?
学校生活の半分以上を過ごしてしまったなら、きちんと卒業してから違う道へ進んでもいいのかなと思います。
働きながらお金を貯めつつ勉強するという手段もあるのでじっくり考えましょう。
あんなに学校やめたいやめたいと思っていた私も、もう歯科衛生士10年以上やっています。
歯科衛生士の仕事、思ってたよりも楽しかったがホンネです。
歯科衛生士の専門学校をやめたい理由2 勉強についていけない
歯科の勉強って本当に難しい!わからなくて当たり前です。
私も1年生の時は全然理解できなくて、ヒマで授業中ずっと漫画のワンピース読んでましたね(今なら鬼滅の刃かな)←マネしちゃだめよ
日々の座学についていけない
「勉強についていけない」と不安なひとに、筆者からアドバイスできるとしたら
専門学校の1年生はほぼ座学で専門用語だらけで、ちんぷんかんぷんで当たり前!
でも2年生になり実習で本物に触れると、いままで想像だったものがリアルで理解でき、使い方や治療の流れがわかるようなりました。
実習から戻ってもう一度教科書を見たら、全然景色が違いましたね~。
ぜひ座学だけの世界で面白くないと決めつけないでほしいです。
焦らずに、ちょっと実習を想像しながら勉強しましょう。
実習は楽しいですよー!髪の毛まとめたりお団子にして白衣着るとテンション上がるしね!絶対あなたの白衣姿は可愛い!
国家試験の勉強についていけない
もし国家試験対策で「勉強についていけない」と感じているなら…
わたしが必殺技を伝授しましょう。
これ学校の先生に絶対言わないでね、怒られるから(笑)
えーっと、あなたの不得意な分野は国家試験で何問出ますか?
私は学生時代、解剖学がとにかく苦手で覚えられませんでした…
(今は”人体の構造と機能”って言うのかな?時代は変わってゆくね)
でも試験でその分野が出るのは200問中たった5問!
その頃合格ラインは132点以上(約7割)だったので解剖学は諦め、得意な診療補助と保健指導を1問も落とさぬよう集中して勉強しました。
もちろん全てを網羅できれば一番良いです
でも自分なりの勉強法、戦い方を考えるのもまた賢い方法だと思います
歯科衛生士の国家試験内容
- 人体(歯・口腔を除く)の構造と機能
- 歯・口腔の構造と機能
- 疾病の成り立ちおよび回復過程の促進
- 歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み
- 歯科衛生士概論
- 臨床歯科医学
- 歯科予防処置論
- 歯科保健指導論
- 歯科診療補助論
厚生労働省歯科衛生士国家試験より抜粋
歯科衛生士の国家資格の合格率は95%を超えています。これはすべての国家資格の中でもかなり高い確率です。
つまり、しっかり基礎ができていれば、ほぼ合格できます!
勉強方法に悩んでいる人はまず自分の得意な教科がどれなのかを確認してみましょう。
その得意分野の配点とバランスを考えながら勉強してみてください!
歯科衛生士の専門学校をやめたい理由3 実習が厳しすぎてつらい
実習にも2パターンあります。学校内の教務の先生にみてもらう校内実習と、実際に臨床に現場に赴いて行う臨床実習です。
学校内の実習が厳しくてつらい(長めに実体験語りますw)
この話長いです!
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歯科衛生士の専門学校の先生ってめっちゃ厳しい人が多いですよね~(偏見)
私が通っていた専門学校の先生は妥協を一切許さない鉄のような女でした。
いつも笑顔なんですけど、心から笑ってないというか、本当に怖い先生でした。
当然実習も大変厳しく、身だしなみや礼儀作法など実技以外の部分でよく叱られました。
「あなたのその作り笑顔や態度、見てて不愉快。もっと真剣な顔できないの?」と言われたのが今でも忘れられません。
18歳の私の心に深く深ーーく刺さりまして、30歳過ぎてもまだ刺さったままです(笑)
本当に苦手で、できればもう一生関わりたくない鉄の女。
しかしその先生に校内でビシバシ鍛えられたおかげで、なよなよだった私も精神的に多少のことではヘコたれなくなりました。
その効果が良い方向で役に立ったことがあります。
臨床実習が始まって、こわーいお局がいるという大きな病院に実習でいきました。
他校の生徒も実習に来ていたのですが、みんなお局がツラすぎて診療室の隅っこやトイレで泣いてたんです。…けど、私は全然ツラくなかったんですよね。
「確かに怖いけど、鉄の女に比べたら可愛いもんだな」って感じました。
その堂々とした態度(?)というか全然凹まない私をお局も褒めてくださいまして。実習評価もよかったです。
もうね鉄の女のせいで感覚がマヒってたんでしょうね。
歯科衛生士の世界は、ほぼ女の世界です。
理不尽なこともたくさんあります。
学校で甘々で卒業してしまうと、後から苦労します。
教務の先生の本心は分からないけど、学生の皆さんが卒業後に厳しい社会の荒波の中で生きていけるように、ワザと厳しい言葉や態度を取っているのかもしれません。
故意に悪役を演じているのであれば、それはとても孤独でつらい役回りだなと思います。
でもそれは、愛情があるからこそできることなのかもしれませんね。
…ま、学生時代はそんなことまったく感じられませんでしたけどね!!
もぅ毎日必死でしたから!!
とにかく院内実習は厳しくてなんぼの世界!
学校の外で失敗しないように、学校内の実習ではたくさん怒られてたくさん失敗してたくさん楽しんでください。
臨床実習が厳しくてつらい
知らない環境で実習するってとても緊張するし疲れますよね。
歯石取りや印象採得はいきなりできなくて当たり前です。いきなりできる人なんていません。
周りは厳しいことばかり言うと思います。
でも人の健康をつかさどる仕事とはそれだけ責任がついてまわるということです。
ミスしても実習生ならまだ許されます。ミスを怖がらず、なぜミスをしたのかを考え改善していきましょう。
当たり前のことですが、厳しい教務の先生や偉そうな先輩歯科衛生士さんも最初はみんな実習生でした。
臨床実習はみんなが通る道です。
そしてここがポイントですが、実習生はたくさんの先輩の技を盗むチャンスタイムです。
さまざまな分野の歯科衛生士さんの仕事を、こんなに間近で堂々と見れる機会は就職後はありません。
今のうちにできる限りたくさんの人の技術を見て盗み、たくさん質問して吸収しましょう。
実習は長いようであっという間に終わります。
歯科衛生士の専門学校をやめたい理由5 実習先のスタッフが嫌いでつらい
実習先は基本的に自分では選べませんよね。ましてや担当歯科衛生士や先生がどんな人かも選べません。
実習担当の歯科衛生士さんや先生の性格よってその実習クールが天国か地獄かが決まるといっても過言ではないです。
ちょっと意地悪なスタッフがいるのは事実です。
でも中には、しっかり信念を持って仕事をしている人がいます。
私が臨床実習でみた先輩歯科衛生士で、実習生にすっごい厳しくて有名な人がいました。
不愛想で口数が少なく、いつも怒っているような雰囲気で苦手でしたね…
でもいざそこに就職してみたら、その先輩の態度が全然違ってびっくり!
新人にすごく優しいし面倒見が良いし面白いし、良くご飯にも一緒に行きました。
先輩曰く「実習生は遊びに来ているのではなく技術を学びに来ている、そこには馴れ合いもいらないしこちらも監督する義務があるのでどうしても厳しくなる」
「でも共に働くとなると、それは職場の仲間であり可愛い後輩であり自分の後を継いでくれる存在。世話したくなるし可愛く見える」と。
歯科衛生士さんによって考え方が色々あります。真剣に実習生と向き合うゆえに厳しい対応の人もいます。ちょっと極端だなと思いましたけどね(笑)
…まぁ、実際は本当にただただ意地悪な人もいます(笑)
自分より立場が低い人間に高圧的な態度を取りたがる人、私は嫌いです。
しかし、悲しいことにどの社会でもそういう人間はいます。
歯科に限ったことではありません。
実習はあっという間に終わります。永遠ではないんです。
実習が終わればその嫌なスタッフに会うことはありません(そこに就職しない限り)
全国に6万件以上もある歯医者さんの中の、たった1~2件の現場だけを見て
「歯科衛生士って最悪、もうやめたい」と思うのはもったいないです。
あと数日、数週間乗り切ってほしい。
その実習が一生続くわけではなく、人生のほんの数週間とかそのくらいです。
ぜひ希望を捨てず技術を盗み磨くことに専念してほしいと思います。
あまりにも悪質な嫌がらせは、学校の先生に必ず報告してくださいね。
勉強をしに行っているのに余計な気ばかり使うのは、本末転倒ですから。
どうしてもつらくて苦しくて吐き出したいときは、私でよければ話を聞きます!気軽にお問い合わせから連絡ください。